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村の鍛冶屋

作詞・作曲者不詳
歌: 東北イタコ

1
暫時(しばし)もやまずに 槌(つち)うつ響(ひびき)
飛(と)び散(ち)る火(ひ)の花(はな) はしる湯玉(ゆだま)
鞴(ふいご)の風(かぜ)さへ 息(いき)をもつがず
仕事(しごと)に精出(せいだ)す 村(むら)の鍛冶屋(かじや)

2
あるじは名高(なだか)き いっこく爺(おやぢ)
早起(はやお)き早寝(はやね)の 病(やまい)知(し)らず
鉄(てつ)より堅(かた)しと ほこれる腕(うで)に
勝(まさ)りて堅(かた)きは 彼(かれ)がこころ

3
刀(かたな)はうたねど 大鎌(おおがま)小鎌(こがま)
馬鍬(まぐわ)に作鍬(さくぐわ) 鋤(すき)よ鉈(なた)よ
平和(へいわ)のうち物(もの) 休(やす)まずうちて
日毎(ひごと)に戦(たたか)う 懶惰(らんだ)の敵(てき)と

4
かせぐにおいつく 貧乏(びんぼう)なくて
名物(めいぶつ)鍛冶屋(かじや)は 日々(ひび)に繁盛(はんじょう)
あたりに類(るい)なき 仕事(しごと)のほまれ
槌(つち)うつ響(ひびき)に まして高(たか)し

(この歌詞は,昭和17年3月に改訂される以前の原詞です)