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すみれ
乙骨三郎 作詞
W.A.モーツァルト 作曲
歌: 謡子
牧場(まきば)の片(かた)かげ ひともと寂(さび)しく
咲(さ)きし花(はな) すみれ
草(くさ)刈(か)る乙女(おとめ)の 踏(ふ)む足(あし)かろげに
こなたに 近(ちか)よる見(み)て
あわれや ひそかに思(おも)わく
やさしの君(きみ)に 愛(め)でられ
その手(て)に 摘(つ)まれて
胸(むね)にも 触(ふ)れたや
ただ ただ 束(つか)の間(ま)だに
ああ あわれ その花(はな)
たちまち乙女(おとめ)に 踏(ふ)みにじられ
倒(たお)れふしつ 言(い)えるは
「げに わが望(のぞ)みよ
恋(いと)し君(きみ)のため 死(し)なば」
痛(いた)ましや その花(はな)すみれ