「イガオナモミ」は北海道から九州にかけて分布するキク目キク科オナモミ属の一年草です。本種は原産地不明の帰化植物とされ,日本では1950年代に東京で帰化が確認されました。
海岸近くの荒れ地や川岸などで見ることができ,草丈は40cmから120cm程度になります。茎は直立してよく分枝し,表面には黒紫色の斑点があります。葉は浅く3裂し,縁には浅い鋸歯があります。花期は7月から10月で,葉腋から花序を出します。花は雌花と雄花があり,花序の先に雄花がつき基部に雌花が数多くつきます。果苞は楕円形で全体に先が曲がった鉤状の棘があり,その表面や棘に細かい毛が生えています。
果苞の棘は先が曲がり,棘の間には細かい毛がたくさん生えています。