江戸(えど)の敵(かたき)を長崎(ながさき)で討(う)つ

 意外な場所で,または筋違いなことで,昔のうらみの仕返しをすることを表わします。この他に,関係のない者を討って気を晴らすという意味や,執念深くつきまとう意味だとも云われています。

 江戸時代に,大阪の見世物師が江戸で大成功を収め,江戸の見世物を圧倒した。その後間もなくして長崎の細工師の見世物が大阪で大成功を収めて人気を博したことから,「江戸のかたきを長崎が討つ」という言葉が生まれ,それが変化してできた言葉とも云われています。