水滴(すいてき)石(いし)を穿(うが)つ

 わずかな水のしたたりでも,絶え間なく落ちれば,硬い石にも穴を開けるという意味で,些細な物事でも続ければ大きな結果を及ぼすことを表わしています。

 ある役人が県の倉から銭一つを持ち出そうとした。これを県令の張乘崖が咎めると,役人はむっとして,「たった銭一つがどうだというのだ。」と反論した。それに対して張乘崖は「一日一銭,千日千銭,縄鋸木断,水滴石穿」と答えて,自らその役人の首をはねたという故事から生まれた言葉です。
 ちなみに「縄鋸木断」は,縄で擦っても時間をかければ木を切ることができるという意味です。