大黒(だいこく)さま

 「大黒さま」はもともと,インドの「摩詞迦羅(まかから)」という仏様で,寺院の台所で祀られていました。
 その後,日本に伝わると,台所の神として知られるようになり,さらに出雲の大国主命と結びついて,福の神として信仰されるようになりました。
 そして室町時代の頃には,恵比寿と大黒が一対で福の神として祀られるようになり,大黒さまの姿が,俵に乗って打ち出の小槌をもった形で定着しました。
 大黒さまの信仰が都市部から農村へ広がっていくと,しだいに「田の神」としての役割を持つようになり,東日本では恵比寿が田の神として祀られ,西日本では大黒が田の神として祀られるようになりました。