大師講(たいしこう)の擂(す)り粉木(こぎ)隠(かく)し

 旧暦11月23日の大師講の夜に必ず降ると言われる雪のことを指す言葉です。

 この由来にはいくつかの説があります。
 弘法大師が旅の途中で,一軒の家に泊まった。その家には,すりこ木のように足の指のない老婆がいたが,大師のために食べ物を盗んできた。大師はその信心に免じて罪を許し,その足跡を隠すために雪を降らせた。

 ある地方では弘法大師を,すりこ木のような一本足で子どもの多い貧しい神様だと考えられていた。その神様が物を盗みに来るとき,足跡を隠すために雪を降らせた。