道祖神(どうそじん)

 「道祖神」は「塞の神」「道陸神」とも呼ばれ,もともとは村境を守り,悪霊や厄災を侵入防ぎ,行路の安全を保障してくれる神様です。ほかにも,男女の縁結びの神としたり,子どもの神としたりして信仰しています。
 道祖神の形は,自然石または加工石に「道祖神」などと刻んだ文字碑や,男女2体の神像や単身の神様のほか,陰陽石・石の祠などがあります。

 道祖神が男女の2神となって縁結びの神になるには色々な話が残っていますが,その一つとして以下のような話があります。
 ==================================================
 昔,兄妹が美しい配偶者を求めて,別々に旅に出た。そして,春のおぼろ月夜に,互いに美しい相手に巡り会い,思いを遂げたが,夜が明けてみると別れた兄妹であった。二人は儚んで川に身を投げてしまったが,哀れんだ村人が,石に二人の姿を刻んでまつり供養した。