日本の神々の中には,変わった神様がいて,悪人に御利益を授ける神様がいるそうです。その一つに「盗人神」がいます。
古くから,ある決まった神社や寺院の境内に入ると,どんなに重大な罪を犯した者でもめったに捕えられないという信仰があります。
ある神社では,盗賊が逃れてこの山に隠れると,その姿が見えなくなり捕えられないので,「盗人神」と呼ばれているそうです。
別の神社では「盗人の宮」と呼ばれ,盗人がこの祠に匿われて,追っ手から逃れることができたので,盗人はここで改心し,そのお礼として境内に松を植えたので,その松は「盗人松」と呼ばれるようになったと云われています。