見猿(みざる)聞(き)か猿(ざる)言(い)わ猿(ざる)

 それぞれ両目をふさいだ猿と両耳をふさいだ猿と,口を押さえた猿の三匹の猿のことを指します。
 他人の欠点や過ち,あるいは自分の都合の悪いものなどは,見ない・聞かない・言わない,ということを表わしています。

 この「三猿」は日光東照宮にある彫刻が有名ですが,埼玉県の秩父神社には「お元気三猿」という彫刻があり,「三猿」が「見ざる・言わざる・聞かざる」なのに対し,「お元気三猿」は「よく見・よく聞いて・よく話そう」ということを表わしています。
 ちなみに「お元気三猿」の作者は,東照宮の「三猿」と同じ左甚五郎と云われています。