羅綺(らき)千箱(せんばこ),
一暖(いちだん)に過(す)ぎず

 「羅」は薄絹のことで,「綺」は綾絹のことです。どちらも美しい衣服を表わしています。
 立派な衣服が千箱あっても,身を暖めるのはその中の一枚に過ぎないという意味で,よい着物がどんなにたくさんあっても,着るのは一枚だけであることを表わしています。