隣人(りんじん)の夫(ふ)を疑(うたが)う

 同じことを言っても身内のいうことは善意にとるが,他人のいうことは悪意に取ることがあるということを表わしています。また知恵は働かせ方によって,良くも悪くも取られるということも表わしています。

 宗に金持ちがいて雨が降って垣根が壊れたとき,そこの子どもが直さないと盗人が入ると言った。隣家の老人も同じことを言ったが,その晩,盗人が入って財産をたくさん盗まれた。すると金持ちの家の者は子どもの賢いことを褒め,隣家の老人が盗賊かと疑ったという故事からできた言葉です。